To : ダイレクト出版のみんなへ
From : 小川忠洋
ウチはベーシックスに「事実をもとに判断する」とある。それに従って、みんなには、事実を基に、自分の頭で考える、という習慣をつけてほしいと思う。今回のコロナの騒ぎで、いかに人は自分で考えずに、人の意見や噂をもとに行動するかってのがわかると思う。そして、自分で考えているつもりでも、噂や心象をベースに考えていて、事実やデータをもとには考えてないということが多い。ウチで働くみんなだって同じだ。
例えばある人は「大阪では感染者が多いから、ウチで働く社員でも半分くらいは潜在感染者じゃないか」みたいな話をしていた。多分、ほとんどの人は、こんなふうに物事を考えるけど、これは、事実をもとに考えてるとは言えない。
<感染者が多い>
というのは、事実じゃなくて、心象に過ぎない。
事実は大阪で感染確認されたのは、2,915人。うち2,080人が、療養解除されてるので、現状は、835人が感染してる。これが事実やデータ。これを基に考えると、大阪の人口が800万人なので大体、現状、1万人に1人くらいってことになる。これを多いと思うか、少ないと思うかは、その人の主観による。
ちなみにだけど、大阪でPCR検査した人は累計で6万635人らしい。その結果、陽性になったのが2915人だから、検査した人のうち4.8%が陽性だったってことになる。これを多いと思うか少ないと思うかは、その人の主観による。
※ちなみにこれは、全国の平均ともほぼ一致する。
感染29,596人/PCR検査611,467人=4.8%
恐らく、これらの数字は、ほとんどの人が抱いている心象とは違うんじゃないかと思う。ま、どう思うかは、個人個人次第なので、どうでもいい話だが、、
※ちなみにオレ個人の主観では、検査をするのは症状が出たり疑いがある人がほとんどだろうから、そこからの陽性率が5%って、めっちゃ少ないやん!とは思ってる、、、が、ま、個人の主観。
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コロナの話はどうでもいい。大切なのは、こう言ったデータや事実をベースに物事を考えていく習慣が必要だということ。そうじゃないと、対策を間違える。間違えた対策をすると、良かれと思って一生懸命やっているのに、全力で破壊する、、、なんてことが起きる。てか、しょっちゅう起きてる
例えば、Aの売上が下がっている、、、というのは、考えられているようであまり考えられていない。「下がっている」というのは、何かと比較してこそ言えるようなことだから、その比較対象がないかぎり、Aの売上が下がっていると言うのは、大抵、その人のイメージであったりする。ま、こういったケース、大抵は、この半年1年の平均値と比べて、下がっているというケースがほとんど。自明だから、あえて比較対象を言ってないというだけだと思うが、これが「考える」という行為をするときには、その自明なものを省略してはいけない。じゃないと、事実ベースではなく、その人のイメージ、印象ベースで考えが進むことになるからね。
そして、イメージと事実データが食い違うってことは、日常茶飯事。だから、普段の雑談しているような時には、こんな会話でもいいと思うが、何か施策を決めないと行けないときにも、雑談レベルと同じような思考パターンを繰り返していてはいけない。
自分の頭で考えるってのは、極論、批判的になることだと思う。だいたいこうだよなって、みんなが思うような、主論に対して、「ほんまかいな」といった批判的精神を持つ事から始まる。んで、本当かどうか、調べてみよう、、、という事で、事実やデータを探っていくことから考えるという事が始まる。
だから、優秀なマネージャーは、部下の報告を鵜呑みにはしない。レポートを見て、考えが、事実に基づいているかどうかを自分の目で確認して、判断する。レポートがない場合は、その人にヒアリングする。(大抵、ヒアリングされてる最中に、部下は自分の間違いに気づくもの)
大抵の報告や情報は、その人の主観でできている事が多いんだよね。
もちろん、全部が全部、世の中のありとあらゆる事に批判的になっていたらキリがない。自分たちは、そんなに暇じゃないし、時間も余っていない。だから、自分たちが大切だと思っていないところは、別にいいと思う。が、事業上の重要な判断に関わるような時とかは気をつけた方がいい。それから、今回のコロナ禍のように、大衆が一方向に熱狂しているときも、気をつけた方がいい。だいたい間違ってる。(東日本大震災の時も似たような感じだった)
みんなが同意しているときに、自分だけ批判的になったりすると、村八分感を感じるかもしれない。たくさんの人に好かれはしないが、そういう人は、重要な人物であるのは間違いない。
みんなには、好かれる人物よりも、重要な役割を果たす人物になってほしい。