2017.12.11 Mon
ダイレクト出版
To: ダイレクト出版のみんなへ
From: 小川忠洋
先週、何人かの人と議論をしてて、
気づいたことがあるので
みんなにもシェアしようと思う。
議論の内容は全員違うんだけど、
同じ内容だった。
『もっと考えて』
というのも、みんな
「これこれこういう問題があるから、
という内容だったんだけど、
なので、目の前の現象に
振り回されているように感じた。
と言うのも、
目の前で良くない事が起きた。
だから、この良くない事を
止めるためにこういう施策を打とう!
と言うのは、確かに一見まともで
良い判断のような気がする。
しかし、その目の前の良くない現象を
止める施策を打ったら、
今度は、逆にその施策が原因で
別のよくない事が起きる。
打った施策によって、別の問題が発生する。
起きてる現象は、
表面化したもの。
だから、ホントはその因果を解きほぐし、
それをアタックしなければいけない。
※ ちなみに、おれが経験した
皮膚科の診療もこれと全く同じ。
薬を塗れば、免疫が抑制されて
その症状は消える。
原因があるはずで、
その原因は消えてない。
だから、しばらくするとまた症状が出る。
それを薬で常に抑えていると、
原因を叩かなければ、
症状は一時的には消えても、
やぶ医者は、その表面的な症状だけを
抑えるために、
その症状の原因なんてわかんないし、
多分、分かんなくてもいいと
思ってるんじゃないかな。
症状が消えれば成功だと。
だから、
3分診療なんて言われてて、
3時間待って、
というような事が多い。
3分で原因分かるわけねーだろ!
と、今振り返ると思う。
(当時は何の疑問も持ってなかったが。)
しかし、3分で症状を抑える薬は分かる。
(
なので3分診療でも、症状は抑えられる。
何の話をしてんねん!?
と思うかもしれないが、
『もっと考えて』と言ったのは、
どの話も「3分診療」
問題は、常に真因まで考えて、
それをアタックするように
しなければいけない。
じゃないと、
同じような問題は、あちこちで起きて
火消しに追われるだけになる。
火元を消さないと。
真因まで考えるということは、
起きてる現象・事実(病気の症状)
何が原因なのか?と問い続けること。
現場の情報にも精通しているから、
「こうすべきだ!」という答えが直感的に分かる。
だからそれを、実行したいという気持ちになる。
でも、それをそのまま実行してたら
考えた事にはならないよ。
直感に基づいて行動してて成功するなら、
って事になる(笑)。
~ ちなみにビジネスは
大抵直感に反することを実行すること
が成功への道だというケースがほとんど ~
たとえ直感が実際に正しかったとしても、
その直感を論理的に説明できるように、
考えないといけない。
最初の答えに囚われる
問題について考えている当事者としては、
どうしても一旦、「答え」が見つかると、
それに飛びついてしまう。
そして、その「答え」が正しいという
証拠を集めるようになる。
(これを確証バイアスという。)
そんな時に、当事者じゃない人から、
「本当にそうなの?」
「別の視点もあるんじゃないの?」
と言われることは、とっても価値あることだよね?
ところが、人間、これもまた
受け入れるのが難しい。
自分の意見を否定されたと思って
感情的に反応しちゃう。
これはチンパンジーの時代から、
誰だってそうなっちゃう。
仕方ないっちゃーしかたない。
チンパンジーが攻撃されたと思って、
反撃しようとするわけね。
(あるいはその場から逃げようとする。)
でも、これを仕方ないで終わらせたら
ダメだよね(笑)。
人間にしかできない
論理的に考える、議論するという事が、
できるようにならないと。
つまりは、こういった感情を制御して、
より良い答えを出せるように
協力しないといけない。
ちなみに幸い、
先週、議論した人たちは
みんな大人だったので、
ほぼ全ての意見は
対立していたにもかかわらず、
感情的になることはなかった。
むしろ、
対立した意見を言い合った後に
「こういう議論ができるのって
いいですよね~」
って言う人もいるくらい。
おれもそう思う。
良い議論ができると、
なんかテニスとか、
スポーツで対戦して
試合が終わった後のような良さがある。
反対意見をぶつけあう事で、
そこから出てくる答えは、
より強固で洗練されたものになる。
つまりは、
別の方向を見ている状態でも、
より良い答えを作ろうと、
協力しているわけだ。
問題があったら、
常に、それについて「診断」して考えて、
本当の原因、真因を追求しよう。
その考える行為を
一人でやりきる意味はない。
上司や同僚、部下などと
一緒に議論しながら進めよう。
その方が、より良い答えにたどり着く。
そして、論理力を磨き、
自分の感情制御をできるようにして、
議論する力を高めよう。