2017.07.10 Mon

ダイレクト出版

仕事と作業

To: ダイレクト出版のみんなへ

From: 小川忠洋


先週は評価会議があった。

評価会議とは、各自の前四半期の目標の結果に対して

上司が評価したものを、再度、役員などで

「その評価は適切なのか?」

と言うのを議論して最終決定する会議。


なんでこんなものが必要かというと、

上司や部門によってのブレを防ぐため。

上司も人間だから、厳しい人もいれば甘い人もいる。

それに事業の特性もある。

難易度の高いものもあれば

比較的、難易度の低いものもある。


そんな中、みんなの評価を公平にするために

全体の視点から見て、ブレを調整するというもの。



今回も、あったのは、定性評価で

上司はよくやったので「5」だと評価していたが、

その評価は甘いんじゃないか?という話があった。

最終的な議論の末、その人の評価は「4」になった。


その後、全く同じような目標で、

「5」と評価された人がいて、その時には、

全くそんな議論にならず、全員一致で「5」となった。

なので、前者の人の評価は、やはり「5」は、

ちょっと評価が甘かったことが再確認された。


こういう議論によって評価が公平に適性になっていく。



さて、その評価会議の中で、

どのような仕事は評価できて、

どのような仕事は評価できないか?

という話になった。


これ、とっても大切なことだと思うので、

みんなも、よく考えてほしい。



結論から言うと、

「仕事は評価できるが、作業は評価できない。」

と言うこと。


これは、仕事と作業の違いは何なのか?

と言う事を真剣に考えないと意味が分からない。



どんな仕事も、

「仕事」として取り組む事もできれば、

「作業」として取り組むこともできる。


仕事というのは、

ある一定の業務を完了するためのタスクなわけで、

基本、それを年中やっている。


で、ここで言う「作業」というのは、イメージ的には、

「言われた事、指示されたことを、ただただ実行しているだけ」

の状態のこと。


はっきり言うと、これじゃあ

コンピューターやロボットにタスクを任せるのと

何ら変わりはない。

と言うか、ミスがなく正確な分、ロボットの方がマシ。



仕事とは何か?

「仕事とは、任せられた業務の目的を把握して、

 より良くできないか?より早くできないか?

 などを考えて、創意工夫をしながら、やるもの」

である。


仕事には目的があり、価値を届ける相手があり

それらを考えながらやるもの。

作業とは、それらを忘れてしまって、

ただ単に、手を動かしているだけの状態。



端的に言うと、

仕事は頭を使う。作業は頭を使わない。


会議の資料作りとか単純な業務でも、

ただ単に作る場合もあれば、

相手の状況を考えて、読みやすいように

要点が分かるように、創意工夫をする場合もある。


同じ業務でも、

前者は作業になってるが、

後者は仕事になっている。


これは、どんな業務に関しても同じように言える。

仕事っぽい業務と作業っぽい業務がある、、

なんてワケじゃない。



仕事には、相手がいる。

そのために相手の事を気遣う。


作業には、相手がいない。

(ホントは居るけど作業者の中では、いないも同然)

だから、同じタスクをやっても、

ワケのわからんものが出てきたりする(^^ゞ


実際には、どんな業務にも相手がいて

相手に価値を届けるのが、仕事なんだけど、

作業者は、それを忘れている...



仕事には目的がある。

なので、目的を見据えて業務を遂行する。

作業には目的がない。

作業そのものが目的になっているため、

ただただ、業務を遂行しているだけ。


この2つの違いは、

業務そのものにあるのではなく、

業務を遂行する、人間のマインドにある。


ハッキリ言って、どう考えても頭を使うはずの

マーケティング業務だって、頭を使わず、作業として

やることもできるし、そういうケースも多々ある。

(そんな仕事を見るとイラッとするw)



ここがとても大切なポイント。

どんな業務も、仕事としてやる人と、

作業としてやる人がいる。


そして、その観点から言って、ウチは、

「仕事を評価するのであって、作業は評価しない」

これを基本的な評価方針にしようと思う。



作業には対価がないのか?

と言うとそういう意味じゃない。


作業しかしない人も給与は発生する。

だけども、その作業を評価して、昇進する、給与が上がる、

という事はない。

ある意味、外注に出している業務のようなもの。

やってくれた分だけの対価が払われる。



ウチは知識労働の会社だから、

ほとんどの人は、みんな業務を「仕事」として取り組んでいる。

だから、こんな事をあらためて言う必要もないのかもしれないけど、、、


こないだの評価会議の際に、

「何を評価すべきか?」

と言う、基本的な問いに突き当たり、

やはりここは、明確にすべきだと思った。


みんなも考えてみよう。

仕事とは何か?作業とはどう違うか?



※ 余談だが、仕事は楽しいが作業はつまらない。

  作業をしているとモチベーションは上がらない。

  作業では人間はなかなか充実感は得られない。

  だからこそ、youtubeに作業用動画(音楽)みたいなのが

    たくさんアップされてるンだろう...

  仕事用動画ってのは存在しないからね。



***


さぁ、そういうワケで

今週も「良い仕事」ができるように

ベストを尽くそう!