2015.10.05 Mon
ダイレクト出版
To: ダイレクト出版のみんなへ
From: 小川忠洋
すべての仕事は
会社の成果に、直接的にせよ、間接的にせよ
関わっています。
別の言葉を使えば
会社の成果に貢献しています。
しかし、仕事にはいろんな種類があって、
直接的に成果に貢献してそれが見える仕事と、
間接的に成果に貢献してそれが見えづらい仕事があります。
当然ながらどちらが欠けても
成果は出なくなります。直接的な仕事が欠ければ、
すぐに売り上げ減となり成果はダウンします。
間接的な仕事が欠ければ、すぐには
ならないにせよ、ゆっくり着実に売り上げ減となり
会社は存続できなくなります。
これは、体の組織とかと全く同じです。
心臓が血流を送るのを止めたらすぐに組織は死にますが、
腎臓が血液をろ過しなくなれば、いずれ同じく死にます。
これは特に、新しくチームに入った人に
わかっていて欲しいんですが、
「目の前の仕事を舐めるヤツにできるヤツはいない」
という事です。新しく入ったメンバーは
基本的に、直接、成果に結びつくような仕事は
任されません。うちの場合は、事業部に入ると、
必ずアシスタント業務から始まりますが、これなんかは典型です。
アシスタント業務は直接成果に結びつく仕事ではありませんが、
これがなければ、絶対に成果を出すことができないという業務です。
僕もやってて分かりますが、非常に細かい仕事で、
かつ全体を理解していなければできない業務です。
しかし直接成果に結びつく仕事じゃないからといって、
これを舐めてかかる人で、成果を出せる人はほとんどいません。
理由は簡単で、チームワークになった時に、
そういった基礎知識がないと「コイツ、分かってないな」
というのが一瞬で分かります。それに基礎知識がないと、
機転が利せることができません。
そうなると、怖くて仕事を任せることなんてできないわけです。
もちろん、将来の部下だってそれを一瞬で見抜きます。
基本的には、そういった基礎的な仕事を舐めるという態度は
必ずあらゆるところに出てきますから、他の仕事も同じだろう
と思われます。
例えば、野球で基礎体力作りのために、
ランニングとかしますけど、あれを舐めてサボるヤツは、
もちろん試合中に体力が切れて、使い物にならない・・・
と、なるのは当然の帰結ですね。
みんなはもしかしたら、
世の中には「面白い仕事」と「そうでない仕事」が
あると思っているかもしれませんが、現実はその逆です。
どんな仕事でも、面白く仕事をする「人間」が居て、
どんな仕事でも、ついに飽きてつまらなく仕事をする
「人間」がいるだけです。
どんな仕事も、突き詰めていくと、
同じことの繰り返しが非常に多いわけです。
そして、一流の仕事人は、
同じことを飽きずに10年20年と繰り返すことが出来た人です。
これは研究でも明らかになっていることですが、
「天才」と呼ばれるような偉業を達成した人は、
10年以上の報われない期間があり("沈黙の10年"と言います)
その後に、圧倒的な成果をガンガン出すようになると。
モーツァルトもアインシュタインもみんな同じだそうです。
つまり大切なのは10年間、続けることができるかどうか?
というのが大きなポイントで、大抵の人は10年も持たず、
半年くらいで、その仕事に飽きてしまうものです。
僕の仕事だって、経営者であっても、
同じ仕事の繰り返しがとても多いのが事実です。
半年に一回、総会をやって、四半期に一回、
目標設定、評価面談、毎月のマネージャー会議、
社内報の執筆、そして毎週のこのマネジメントレターの執筆。
どれもこれもルーチンワークです。
しかしできるだけ毎回、フレッシュな気持ちで、
前回よりも良くしようと思ってやっています。
この仕事だって、人によっては簡単に飽きてしまうでしょう。
だから、仕事が面白いかつまらないか、ではなく、
自分が、楽しめるか、改善できるか、ベストを尽くせるか?
が、大切なわけです。
目の前の仕事を、舐めるってことは、
どんな仕事をやっても、最初は良くても、
すぐに飽きて舐めてしまうというタイプだということです。
頭が良くて、なんでもできるタイプほど
これにハマりがちです。気をつけましょう。
だからこそ、目の前の仕事に
ベストを尽くすことが、この会社だけでなく、
あなたのビジネスライフでとても大切なことなのですよ。