2015.02.02 Mon

ダイレクト出版

成長

To: ダイレクト出版のみんなへ

From: 小川忠洋



去年からDPGは成長期が続いていて、

とてもエキサイティングな時期です。


が、今が停滞のはじまりにもなりかねません...


こんな事を言うと水を差すようですが、

とても大切なことなので、シェアしておきます。


先日、ある戦略系の本を読んでいたらこんな章がありました


「企業の成長、低迷に至る典型的なシナリオ」


世の中には低迷している企業がやまほどありますが、

どの低迷企業も、昔は成長企業だった時期があります。

そして、その成長がどこかで止まり、

次の成長路線を見いだせないでいる状態が、何年も続く...

という状況に陥っている会社です。


実は会社をたった1回、成長させるだけなら、

まぐれでもできます。いろいろ試行錯誤して、

何か商品が当たったりすると、どーーーんと成長してしまう...

まるで何かのギャグが一発ヒットしてしまった一発屋の芸人みたいですね(笑)


しかし、2回目3回目の成長を描くには、

5回目10回目とその成長曲線を延々と描いていくには、、、

「実力」が求められます。


※ちなみに個人の成果でも「実力」によるものなのか?

 「環境要因」によるものなか?はきちんと自覚しておかなければいけません。


たとえばP&Gなんかはあらゆる商品で

何度も何度も成長曲線を描いてきました。

本当に実力のある会社です。


ポイントはこの実力とは何か?

この実力はどこでつくか?


という事なんですが、もしかしたらそれは

「今」かもしれないという事です...


とうのも企業が低迷状態に陥った理由を調べると、

自社の成功サイクルが回っている時に

「なぜ上手くいっているのか?」

「なぜ競合に勝っているのか?」

という因果関係や理由を明確にすることなく、

調子いいからイケイケーみたいなノリでやっていて、

結果的には自分のクビを絞めるような事をやっている...

という例が多数あるそうです。


そして、成長期は、基本バタバタと忙しいので、

こういった分析や論理を正しく追求しない文化ができがちになります...

「とりあえず、適当にやっておく」

「原因を明確に追求しない」

というような良くない習慣や文化が身につき、

これが実力となり、低迷状態に陥った時に全く打つ手がない...


なんて事になってしまうわけです。


つまり考えなくてはいけないのは、

「今」なぜこの施策が当たっているのか?

なぜこの商品が売れているのか?

そういった事の要因の追求を怠らないことです。


「事実に基づく判断」をしなければいけません。


事実に基づく判断とは、

事実や現象から因果関係をくみ取って、

結論を導きだす...という事です。


成功してるからいいや、

上手くいってるからいいや、


という態度で突き進むと、上手くいかなくなったとき、

英語で言うところの「doesn't work」の状態になったとき、

パニックになってしまいます...


そしてどんなに成功している商品でも、広告でも、

必ずそれがdoesn't workの状態になります。

環境は変わりますし、要因は機能しなくなります...


日頃から因果関係を明確にする習慣、文化があれば、

少しでも落ちてきたときに、何が要因か?

というのを見いだすことができるでしょう。


そして、次々と施策を打っていくことができるはずです。


いま、売上がどんどん伸びて

とても楽しい時期ですが、この伸びは、

必ず止まる日が来ます。


その時までに次の新しい成長カーブを描く準備を

しておく必要があります。あるいは改善、改善の

超スピードでの繰り返しで、その日が来たのが

気づかないくらいに成長し続けることです。


忙しい時ほど、こういった基本に立ち返りましょう。

上手くいってる時ほど、次の施策を考えましょう。