2014.10.08 Wed

ダイレクト出版

決裁権について

TO: ダイレクト出版のみんなへ

From: 小川忠洋


先月、投資部門で在庫の過剰発注がありました。

話を聞いてみると、発注金額が700万円ちかくのぼっていたのを

誰もチェックする機能がなかったようです。


商品在庫を発注するのは、3ヶ月分まで

という方針があったのですが、それが周知されていなかったようです。

これは誰が悪いとかそういう話ではなく、

事業部運営の仕組みの問題です。



現状、30万円以上のものは「稟議」を通さなければ

いけないルールになっています。ただし、一部、商品在庫、販促品、広告費

などは例外となっています。(いちいち稟議とってたら遅くなるため)


今回のケースで商品在庫、部材などは、

稟議の対象外ですから、通常発注してOKです。


問題は、在庫は3ヶ月以内という方針が

もちろんマネージャーは認識していても、

(M会議で何度も話しているため)

メンバーに伝わっていなかった事でした。


在庫は、増えると、

・キャッシュはなくなるわ、

・倉庫代はかかるわ

・その上、その在庫に税金はかかるわ、、、

で三重苦です。


なので、在庫は極力減らさなければいけません。

(ちなみに、これだからこそ、デジタル商品は、

 在庫商品にくらべ価格が3割くらい低くても、利益がでるのです)


例えば、1個1000円の原価のものを

5000円で売っている原価率20%の商品の場合。

1000個発注して、200個売れたらどうなるか?


コスト:1000円×1000個=100万円

売上:5000円×200個=100万円

利益:100万円ー100万円=0

0と言うのはウソで、決済手数料、送料、船井ロジ費用、間接費用

などかかっているので、実際は赤字です(^^ゞ


その上、残った800個の在庫に対して、

800個×1000円×40%=32万円

の税金がかかります。その上倉庫代は毎月、、、


さてこれが、1500円の原価で200個作ったらどうなるでしょう?


1500円×200個=30万円

売上100万円ー30万円=70万円の利益。

もちろん、税金も倉庫代もなし。


原価が5割も上がってるわけで、

そうとう損してる感じが否めないですが、

現実にはこちらの方が利益が出ます。


それは世界のトヨタが証明しています。


トヨタは在庫をどかんと作って売る方式ではなく、

できるだけ注文が入った分だけ作る"カンバン方式"

というマネジメントで世界中の自動車会社を駆逐しました。


もちろん、全部売れたら、在庫が多い方が利益が高いです。

しかし、それは「たられば」の話で、たらればをベースに

経営をすると死にます。経営は現実をベースにしないと。。。


話が逸れましたが、今日言いたかったのは、

在庫管理の話ではなく、決裁権の管理、

あるいは、事業運営の仕組みの話です。


今回の件は、マネージャーに責任があります。

なので、今回の経験を活かして、より良い仕組み作りをしましょう。

そして直接、関わっていない他のメンバーや事業部も、

こういう経験から習ってください。