2014.09.17 Wed
ダイレクト出版
To: ダイレクト出版のみんなへ
From: 小川忠洋
先週マネージャー会議で、各事業部で、
戦術が軽視されているのではないかと警告をしました。
そんな事を言ったらたまたまドラッカーがこんな事を
言っているのを見つけました。(マジ偶然)
>"Strategy is a commodity, execution is an art."
>― Peter F. Drucker
というのも事業部門合宿でも感じた事ですが、
戦術的なイノベーションとかノウハウの積み重ねが
最近、とても少ないように感じられます。
全体的な戦略を考えいるとき、
どうしてもぼくらは"レベルの高い仕事"をしてる
と思ってしまいがちです...
が、、、
ジャックウェルチが戦略について
どんな事を言ってるか紹介します...
>戦略についてじっくり考えるより、その分、体を動かせ
>戦略は大まかな方向性を与えるものである
>戦略なんて限られた資源をどう割り振りするか、それだけのことだ
>戦略なんて必死で苦闘するものではない。
>「あ!それか」を上手く選び出し、方向性を決め、適材適所を心がけ
>誰よりも上手く狂ったように働く。
>ベストプラクティスを見つけて日々の改善を続ける
ポイントは戦略なんて必死で苦闘するものではない...
というところでしょうか。
ポジショニング戦略で有名なアルライズも、
戦略よりもまず先に戦術だというような事を言っています。
「戦略」という言葉は定義することが難しい
抽象的概念のため、誰もがこの言葉にちょっとした
憧れのようなものを抱いてしまいます。
しかし、そのために時間を延々と使うのは、
果たして本当にいいことなのか?
という事を考えたほうがいいのかなと思います。
ウチは、ダイレクト・レスポンス・マーケティングの
その中でも「セールスライティング」ここに強みがある会社です。
つまり、クリエイティブが強みの会社です。
その会社が、クリエイティブの事を忘れて、
もっと抽象概念ばかりにフォーカスしていては、
本当の自社の強みを弱めることになってしまうのではないでしょうか。
それでは、戦略を考えた結果、自社の戦略がダメになる
という本末転倒の結果になってしまいます。
これが、マッキンゼーのような戦略コンサルだったら
話は別です。あの会社は戦略をクライアントに提供するのが
強みなので、そこを磨くために戦略の話ばっかりしてるのは
とっても健全だと思います。
しかしウチは違います。
ウチはクリエイティブで勝負する会社です。
率直に言って、現状、われわれのクリエイティブ力は、
「低い」と言わざるを得ないと思います。
特に、昔からいるメンバーのレベルが上がってない
と感じます。昔からいる人はどうしても、自分の成功体験が
ありますから、そこから抜け出す事はなかなか難しいでしょう。
しかし、抜け出さないといけません。
そうでなければ、そこで停滞するだけです。
一流の戦略家は、
戦略家である前に一流の戦術家です。
自分が戦い方を知らないのに、
作戦はめちゃめちゃ上手いのを立てる
なんて指揮官は、存在しないでしょう。
戦略が必要ない
という事を言っているのではありません。
戦略ばかりに時間をかけて、
戦術を軽視することがダメだと言ってるのです。
例えば、ウェビナーで販売するのが
とても上手くいくという事が分かったにも関わらず、
ウェビナー販売がほとんど行われてなく、
そのノウハウが溜まってないこと、、、
戦術が磨かれてないこと、、、
などを危惧しています。
その手の事例はたくさんあります。
ぶっちゃけウチの場合、
競合が多くなく、事業形態も新しい形態なので
めちぇめちゃ戦略が必要かと言えば、
そうじゃありません。
おおまかな方向性としては、
ウチは付加価値商品を高く売るという方向で、
そのための強みはセールスライティング。
それだけあれば十分だと思います。
それだけあれば、あとはどれだけ
レベル高く実践できるか?が成功のカギです。
いま、この業態が混沌として
強い競合が出る前に、
どんどん前に突き進んでしまうことが、
後発に対する防衛になります。