2014.09.01 Mon

ダイレクト出版

Up or out

To: ダイレクト出版のみんなへ

From: 小川忠洋


外資系コンサルの世界にはup or outという言葉があります。

upつまり昇進するか、out辞めるか。

というコンサル業界の厳しさを示した言葉です。


**以下引用**

外資系のコンサルティングファームでは、

新卒で入社した場合、早い人で6年目から、通常でも7年目くらいから

マネージャーという地位に昇進を期待されます。


昇進はその人の能力次第で決まるので、

若い人でも実力が認められれば昇進するし、

7年たっても実力が認められない人は昇進はしません。


問題になるのは後者の話です。

コンサルティング会社では、10年たっても昇進できないが、

でもそのままの役職でやるから長い目で見てね・・

ということはありえないのです。


つまり新卒で入社してずっとマネージャーになれず、

定年を迎えるということはありえません。

そういう意味では、決められた標準的な年数での昇進がクリアできないと、

「昇進できなかった人」というレッテルが貼られてしまいます


昇進できず、同じ地位にとどまることを「ステイ」と呼びます。

ステイ1年目は「まあ運が悪かったとか、

評価が出づらいプロジェクトだったからかわいそうだ。

上がつまっている(ポジションがなかった)」と、

多目に見てもらえるケースが多いのですが、


2年目ともなると

「なぜ2年も遅れているのだろう?駄目なんだろうね」

というレッテルが貼られてしまいます。


強制的に解雇はされませんが、昇進しなければ給与も上がりませんし、

仕事の幅も広がりません。同じ給与(もしくは下がる場合もあり)で、

同期の人が昇進する中、下のランクの仕事をしないといけません。


3年もステイすれば、もう潮時というのがわかってくるでしょう。

風当たりもつらくなります。

「ここで昇進できないままいるより、別の会社や職種で

もっと活躍できる場を探したほうが、自分のためになりそうだ・・・」

ということで転職していく、というのがアップオアアウトの「アウト」です。


解雇はされないけど、自分で限界を感じ、

自分から辞めていく場合がほとんどです。

プロのスポーツ選手が、人から言われなくても引退の時期を見定め、

引退するのと一緒と考えていただくとわかりやすいかもしれません。

コンサルタントという仕事はプロフェッショナルな色合いが強い分、

向き不向きというものが他の職種よりもはっきりしています。


自分と職業の相性を早い段階で知ることが出来て、

手遅れにならないうちに軌道修正できる、という意味でアップオアアウトは、

飼い殺しにする人事制度よりもフェアのような気もします。



長くなりそうなので、このUp or Outの続きは次回に。。