2013.04.01 Mon

ダイレクト出版

2013

 2,013年のスタートは幸先のいいものになった。1月度の売上はグループ合計で最高記録を更新したはずだ。(まだデータが確定してないので分からない)が、どちらにせよ最高記録クラスであることは間違いない。


 投資部門がいい感じで再び起動に乗り始めたので、基本的には全部の部門が売上レベルでは成長している事になる。これは1つとてもいい事だし、自分たちがやっている事がそんなに大きくずれている訳ではないという事の証拠でもある。ここは素直に喜ぼう♪


 売上が上がってきてる最大の要因は、人の成長にあると思う。なんだかんだ言って、ゆっくりとではあるが、セールス系の人材が成長してきているのが大きい。商品がどーこー、市場がどーこーってのもあるが、それを上手くまわせる人材がいるかどうか?ってのがウチの場合は、全てに近い。なので、恐らく、現状のメンバーがまわせるプロジェクトがイッパイイッパイになったら、また成長は鈍化するだろう。そのためにも、今から人材を育てておかなければいけない。そして彼らが最大限成果を出せるように、まわりがサポートしてあげなければいけない。


 メールでも話している通り、ビジネスチャンスはいくらでもある。商品はいくらでもできる。大切なのはそれを上手くまわす人である。


 一方で改善すべき所もまだまだたくさんある。エクセレントカンパニーには程遠いのは現実だ。


「失敗はある日、突然起きるわけじゃない」

これは、P&Gの元CEOでその後GMの会長にもなったジョンスメール氏が言っていた言葉だ。GMと言う会社はかつてナンバー1カンパニーだった。ところが今では、破産寸前。一体何が起きたんだろう?


 外野から見てると、何かとんでもない間違いを犯したんじゃないか?何かの事件をキッカケに凋落していったんじゃないだろうか?と考えがちだ。よくセミナーなどで「ブレイクスルーのポイントは何か?」という質問を受けるがそれと全く同じ考えだ。つまり成長も凋落も、何らかの大事件があってそれをキッカケに急成長したり、逆に大惨事に陥ったりするという考え。


 この考えは基本的に間違いである。

ジョンスメールはこのように言ってる「失敗ーつまり首位の座を失うことーは突然起こるのではありません。何年もかかって起こるのです...失敗は最後の重大局面にならなければ、会社の財務上の結果に表れませんが、その何年も前から失敗の根源があった事が分かります」


 つまり、失敗も成功もゆっくりとやって来るという事だ。こないだの元スタバCEOの岩田さんと一緒に講演したセミナーで「ブレイクスルーはどこか?」という質問を受けた時、「スタバのブレイクスルーはどこだと思うか?」と返してやった。スタバは1つのイベントで生まれたのではなく、20年かかって育ったのである。ウチも同じだ。


 この1日、1日。毎日の平凡な活動が、われわれを、エクセレントカンパニーに育てているのか、それとも、凋落の道を一歩一歩進んでいるのか?意識して考えなければいけない。


 会社の将来なんてオレには関係ない...と思うかもしれない。その気持ちも分からんではない。しかし、自分が働いていた会社がどーしょもない会社になっていくのと、尊敬されるエクセレントカンパニーになっていくのでは、自分の仕事に対する「誇り」は全く違って感じられるだろう。そして、人間というのは何らかの大きな目的があった方が充実するもの。こないだも言ったが、楽しもうが、苦しもうが、それは自分自身の選択でできる事だ。世の中に起きている事なんて、大した意味はない。意味をつけるのは自分自身だという事を忘れてはならない。


 ゆっくりとした凋落の道、で言えば、個人的にウチの会社では「社内の話」が多いと思う。そして、「社外の話」が少ない。しかしビジネスは社外で起きる。顧客も社外にいるし、競争相手も社外にいる。ところが、なんだか社内の話が多いよな?あっちの部門がどーだーこーだー、こっちの人がこーだーあーだー。こんな事をやっていてはダメになる。恐らく、業界の特性(成長産業であること)とても強い競合がいないことも一因だろう。しかし、常に会社の外を見て、ビジネスチャンスに備えて、競合に備えて、顧客を理解してリードし続けなければいけない。


−小川忠洋