2011.12.13 Tue
マーケティング
From:小川忠洋
大阪のスタバより、、、
「どんなバカでも値引きはできる・・・しかし、ブランドを築くには頭脳と忍耐が必要だ・・・」広告の神と呼ばれるデヴィッド・オグルヴィはかつてこう言った。
「値引き」というのは麻薬である。打った瞬間は気持ちいい。売上も気分も最高に「ハイ」になれるだろう。しかし、薬が切れたころにはどうなるか、、、以前よりも悪い状態になる・・・
以前よりも悪い気分になるもんだから、また、薬が欲しくなる。薬で一気に「ハイ」な気分に戻りたい、、、そうして、また薬に手をだす、、、おっと!また、最高の気分になったぜ!、、、切れるともっと悪く、、、そして、もっと薬を欲しがるようになり、、、しまいにゃ、薬なしでは生きていけない状態になる、、、
医者はこれを依存症と呼ぶ。
社長、起業家も同じように「値引き」という麻薬の依存症になりがちだ。注意しなければいけない。値引きをすれば、その期間は売上は必ず上がる。しかし、何度も何度も同じように値引きをしていると、顧客は、「値引きがある、だからその時に買えばいい」と思うようになる。
・・・さらには、顧客はその商品に対して、値引きされる程度のモノだと感じるようになる。つまり価値が下がる。結果的には、顧客は次の値引きを待つようになり、売上のベースはジンジンと下がっていく事になる。(下がってるんだから、またやりたくなる)
一方、ブランドは違う。例えば、ルイ・ヴィトンのようなブランドには、誰も値引きを求めない。そして、提供側も、値引きなどを一切しなくても、商品が売れる、売れ続ける、仕組みを作っている。
ルイ・ヴィトンはちょっと例えが飛び過ぎかもしれない。しかし、通常の値段で買うのが当然で、しかも、その商品を求めて買いに行くなんて商品はごまんとある。僕の目の前にあるスタバのコーヒーもそう。スタバのコーヒーは決して安くない。他社に比べて圧倒的に高いだけでなく、地味に値上げも何度もしている・・・でも、皆スタバに行く。近くのコーヒーショップよりもちょっと歩いてでもスタバに行く。これがブランドである。
値引きしなくてもお客が来る
ブランドは比べられない。価格比較などされない。お客が求めてくるものである。ブランドを作るということは、ぶっちゃけた話めちゃめちゃ難しくて、ハウツーでは説明できないだろう。
オグルヴィの言うとおり、頭脳だけでなく、なにより「忍耐」が必要なのだ。最高の製品、最高の仕事を提供し続けることによってのみブランドは築かれる。
勘違いしないでほしいんだが、値引きを止めろと言ってるわけではない。値引きは麻薬であるから、できるだけ使わない方がいい。使うときも考えて、戦略的に使わなければいけない。
出来ることなら、最後の手段にしたほうがいいだろう。
値引きをやるまえに、「頭を使って考える」事がなによりも重要なのだ。例えば、他のアプローチを試してみる、、、
などなど。これはあなたの扱っている商品やサービスによってまるで違うアプローチが必要になるだろう。しかし、大切なのは、そのアプローチを「自分の脳みそを使って考える」ということだ。
通常「薬」は、健康な体には使わない。体が病気になったとき、つまり、どこかの調子が悪くなったときに、それを修復するために"一時的"に使う。そういう時は、麻薬も少しは役に立つかもしれない。しかし、体が健康になったら、薬は使わなくなるものだ。薬を常用している人は、ほとんどみな不健康ではないか。
ビジネスも同じだ。
「値引きはどんなバカでもできる。しかし、ブランドを築くのは、頭脳と忍耐が必要だ」
あなたはどちらか?
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